コラム 〜平家物語〜
第一回


平家物語全十二巻は、大きく分けて三つの柱から構成されています。
第一部は、権力を掌中に収めた平清盛を中心とする平家隆盛のありさまです。
第二部は、平家討伐の旗揚げをした源頼朝、木曽義仲と平家軍との合戦。
そして、第三部は、平家滅亡跡の戦後処理と人間模様についてです。
既存する「平家物語」には全十二巻の跡に潅頂巻一巻が加えられています。
ここでは壇ノ浦で命を救われた建礼門院を後白河院が大原に訪ね、昔日の日々を語り合う場面が描かれており、「平家物語」の語りおさめとなっています。
軍記物の最高傑作といわれる「平家物語」に収められた数々の出来事、合戦模様など平家一門が歩んだ隆盛から滅亡への過程を蝋人形約260体、全十七景でリアルに再現した「目で見る歴史物語」になっています。
平安時代末期、公家社会から武家社会へと時代は大きく変わろうとしていました。
保元・平治の乱から平家滅亡まで僅か三十年、平家一門の栄華は儚くも短いものだったのです。しかし、平家滅亡のあと鎌倉時代から江戸時代へと武家中心の政治は永く続くことになりました。
源平合戦ゆかりの地、屋島に近く開館した四国高松の新しい観光スポット「平家物語歴史館」は、単に源平合戦の一こまを捉えるにとどまることなく一つの大きな歴史の流れを知る上で貴重な存在であると自負いたしております。
併設されている「平家物語の女たち」パネル展示は、平家物語男社会の中で、ぎりぎりの人生を生きることを余儀なくされた十三人の女性たちの生きざまが永井路子先生の絶妙なタッチで取り上げられています。
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